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元ボーイがキャバクラの「付け回し」の仕事のやり方・給料を紹介

ボーイ・黒服
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スカウトマン、キャバクラボーイの経験を経て、夜遊び情報のライターに。歌舞伎町に精通する情報屋。

私は大学生の頃からキャバクラでボーイとして働いていた。

キャバクラでは、付け回しというお店の中で最も重要や役割を果たす男性スタッフがいる。

付け回しとは、キャバクラにおいて女の子を席に案内するスタッフのことである。

席にどんな女の子をどのタイミングで案内するかによってお店の売上が変わるため、非常に重要な役割だ。

そこで今回は、付け回しの難しさとやりがいについて紹介しよう。

キャバクラの付け回しの仕事とは?

ボーイ・黒服

キャバクラの付け回しとは、一言で言うと女の子を席に案内する係のことである。

キャバクラに行ったことのある人であれば、
席に「○○さんです。お願いします。」と言って女の子を案内してくる男性スタッフがいるのを覚えている人もいるだろう。

逆に女の子が自分の席から離れるときも、男性スタッフが「〇〇さん、お願いします。」と呼ぶ。

この男性スタッフのことを付け回しという。

「付け回し」という名前の理由

「女の子をお客さんの席に付けて他の席に回す」

席に付けて他の席に回すことから、生まれた名前が「付け回し」である。

この内容だけ聞くと、なんと単純で簡単な仕事か、と思うかもしれない。

しかし、付け回しは大体お店に1人である。

選ばれた限られた人員のみが、付け回しになれるのだ。

付け回しは時間を把握して回さないといけない

小さなお店であれば、そこまで大変ではないだろう。

だが大きなお店になると「どの席にどの女の子が何分付いているか」を全て把握しなければならない。

キャバクラは時間制だ。

例えば60分1setのお店であれば、その60分の内に大体3人の女の子を紹介する必要がある。

単純計算で20分に1人である。

数分単位のずれであれば問題ないかもしれないが、一つの席に30分以上付けすぎてしまうと、他の席にも影響が出てくる。

女の子が回らなくなってしまうのだ。

付け回しはイレギュラーにも対応しないといけない

また、時間を正確に回せばいいだけというわけでもなく

  • 指名が入っている席には長めに女の子を付かせる
  • 女の子がドリンクを飲んだばかりの時には少し長めに席に付かせる

など、イレギュラーなパターンがある。

それらを考慮した上で全席に目を配って、円滑にお店を回さなくてはならない。

それが、付け回しの難しいところだ。

付け回しのやり方・ルール

キャバクラ

ここからは、より具体的な「付け回しのやり方とルール」を書いていく。

やり方やルールはお店によって若干の違いはあるかもしれないが、概ねこのやり方であることが多い。

※今回は3回転の場合を例に説明していく

3回転とは、1setの中で3人女の子を紹介することだ

例えば50分1setであれば、大体1人の女の子を席につける時間は15分〜20分となる

付け回し独自のやり方・ルールをご紹介しよう。

付け回しが女の子を付けるタイミング

1人15分〜20分3人を紹介するといっても、ただ時間通りに席に付ければいい訳ではない。

どのような子をどのタイミングにつけるか、が重要なのである。

具体的には、

  • 1人目の子は、容姿がいい子を付ける
  • 2人目の子は、容姿があまり良くない子を付ける
  • 3人目の子は、ノリが良くて話が面白い子を付ける

といった形である。

それぞれ明確な理由があるので、解説しよう。

1人目に容姿が良い子を選ぶ理由

1人目の子に容姿が良い子を付けるのは、お店の印象を良くするためである。

第一印象は非常に重要だ。

「このお店可愛い子いるな」と思わせることで、お店の印象を良くすることができる。

2人目に容姿が良くない子を選ぶ理由

次に、2人目の子に容姿があまり良くない子を付ける理由。

これは、1人目の子に指名が入る可能性を上げるためである。

※指名とは

キャバクラにおいて、別料金を支払いその子を席に付け続けること

もちろん、他の席で指名が入ることがあるのでずっと付き続ける訳ではない

客としては、やはり可愛い子と飲みたいものだ。

連続で可愛い子が付くと、お客の「もっと他の子も見てみたい」という意思をそいでしまい、指名が入りづらくなってしまう。

そのため、あえて2人目で容姿のレベルを下げる。

そうすることで「やっぱり最初の子と飲み続けたいな」と客は思い、指名が入る確率がぐっと上がるのだ。

3人目にノリが良い子を選ぶ理由

最後に、3人目の子にノリが良くて話が面白い子を付ける理由は、延長する確率を上げるためである。

キャバクラは多くの場合、時間単位で料金がかかる。

  • 1set50分 7,000円
  • 以降30分毎に4,000円

といった内容だ。

お店としては出来るだけ延長をしてもらいたい。

話が面白い子やノリが良い子を付けると、客は会話がはずみ楽しめるため、延長する可能性が高くなるのだ。

付け回しは女の子の付け方でお店の利益を上げる

付け回しは、女の子を付けるタイミングを計算することで、お店に利益をもたらすのが役目だ。

具体的には、1set内に

  • お店の印象を良くする
  • 指名を入りやすくする
  • 延長が入りやすくなる

ために、考えられたルールに基づいて女の子を付ける。

それが付け回しの仕事だ。

付け回しの難しさ

キャバクラ・ラウンジ

ここからは、そんな付け回しの難しさを書いていく。

難しさ① 売上に直結する

まず一番大きいのが、お店の売上に直結する、という点である。

上述したように、付け回しがどんな女の子をどのタイミングでどの席に付けるか、によって指名や延長の数が明確に変わってくる。

もちろん、ルール通りにやることは大前提であるが、プラスして女の子の特徴や客が求める女の子を見極めなくてはならない。

ギャル系が好きな客にたいして清楚系の女の子を、上述したルールで付け回ししても指名や延長がはいることは難しいだろう。

そのため、お店の売上責任を店長に次いで負うことになるのが付け回しなのである。

難しさ② 女の子からクレームがくる

二つめに、少しでも付け回しをミスすると女の子からのクレームが来る、という点である。

女の子はあくまで仕事として接客対応している。

嫌な客の席にはあまり長く付き続けたくないし、指名を入れてくれている客やお金を使ってくれる客には出来る限り付いていたいものだ。

嫌な客に長く付かせてしまったり、お金を使う指名の席からお金を使わない指名の席にすぐに移動させたりすると、女の子からクレームになる。

「なぜ今このタイミングで呼ぶの?」や「呼ぶの遅いんだけど」と本気で怒られることもしばしばである。

難しさ③ お客からクレームがくる

最後に、客からのクレームである。

付け回しは、客の前で女の子を付けたり回したりする。

すると、客が求める女の子が席に付かないと、直接クレームを受けるのは付け回しなのだ。

また、1人の女の子に指名が複数の席で入っている場合、複数の席で1人の女の子を回す必要がある。

その際、少しでも時間配分を誤ると「指名しているのに戻ってこない、ふざけるな!」とクレームになってしまう。

自分が働いていた時も、指名の子の戻りが遅いがために、怒って帰ってしまう客は多数いた。

付け回しの給料・やりがい

付け回しは、お店・女の子・客と全てから責任を全うするよう求められる大変な仕事なのである。

そんな大変な付け回しだが、給料ややりがいはどういったところにあるのだろうか。

次は付け回しの給料ややりがいについて書いていこう。

付け回しの給料

付け回しの給料は、他の男性スタッフよりも高い場合がほとんどである。

基本給から高く設定されていることが多い。

キャバクラのボーイは、

  • 社員:30万円
  • 幹部社員:40 万円
  • 店長:100万円

といった金額だ。

しかし付け回しであれば、50万円〜100万円をもらうことが出来る。

もちろん、自分の仕事の成果=お店の売上に直接関わるため、上手く付け回しが出来ず売上が上がらなければ給料も下がる。

ただ、店長の次に高い給料をもらえるのが付け回しなのだ。

付け回しのやりがい

付け回しのやりがいは、仕事の楽しさだろう。

付け回しは、お店の営業時間中、全ての席の状況を把握して全女の子の動きを自分の判断でコントロールする。

「この席は盛り上がっていないから、盛り上げ役の女の子を付ければ延長入るな」

と、読んで実際に延長が入った時。

「この客は清楚系が好きそうだから、清楚系の女の子を付ければ指名が入るな」

と、読んで指名が入った時。

そういった時が、付け回しとしてはこの上ない喜びだ。

そうした読みを続け、実際に当てて売上を上げ、自分の給料も上げる。

実力次第で給料を上げられること・営業時間中全てをコントロール出来ることは、やりがいとしては非常に大きいものである。

まとめ

今回は、「付け回し」という仕事について解説してきた。

付け回しは、キャバクラ男性スタッフの仕事の中でも、一二を争う大変な仕事である。

売上の責任を負うため、店長に次いで重要なポジションだ。

また、業務内容としても全ての席の把握や女の子やお客からのクレームもあり、難しい内容である。

一方で、やりがいや、お店からもらえる給料も大きい。

興味を持った方は、ぜひ一度ボーイの仕事にチャレンジしてみてほしい。

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