出会い系で男性が最も注意しなければいけないのが、「美人局(つつもたせ)」です。
美人局とは男女が共謀し、女がほかの男性と関係を持ち、それに対して男が男性に因縁をつけて、金銭等を脅し取る恐喝・脅迫行為のこと。
場合によっては、傷害や強盗、殺人事件にまで発展する可能性のある恐ろしい犯罪です。
出会い系サイトを利用する際は、この美人局に注意しなければなりません。
そこで今回は、出会い系サイトにおける美人局の特徴・手口・対策法を解説します。
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美人局とは

美人局(つつもたせ)とは、簡単に言うと男性をターゲットにおこなわれる詐欺行為です。
まずターゲットの男性を美人局グループの女性が誘惑します。
誘惑に乗ったターゲットに、後から現れた仲間が脅迫・暴行をおこなって金銭を巻き上げるのが基本の流れです。
美人局は古くから出会い系に存在する古典的な犯罪ですが、現在でもこの美人局の事件は起きています。
出会い系サイトで美人局(つつもたせ)をしたとして、滋賀県警東近江署は5日、強盗容疑で、いずれも住所不定、無職、杉本龍彦容疑者(21)と少女(17)を逮捕した。「金がなかったからやった」などと容疑を認めているという。
(中略)
同署によると、男性が出会い系サイトで少女と会う約束をして駐車場に来たところ、2人が一緒に現れ、「お前何しとんねん、援交ちゃうんけ」「殺されるか、警察行くか、金払うか、どうすんねん」などと因縁をつけられたという。
産経ニュース
逮捕されたのは、名古屋市に住む30代の名古屋簡裁職員の男と、愛知県一宮市に住む20代の自営業の女。岐阜中署によると、女は、男の知人だという。
2人の逮捕容疑は、昨年6月25日、女の知人の自営業男性(33)=岐阜市=を同市内の飲食店に呼び寄せ、「彼女が無理やり襲われたと言っている。警察に連れて行くぞ、嫌なら金を払え。家族にばらすぞ、子どもに会えなくなるぞ」などと脅迫。現金50万円を脅し取ったというもの。昨年7月に男性から同署に相談があり、被害が発覚した。
朝日新聞
このような事件には絶対に巻き込まれたくないですよね。
安心してください。美人局は、特徴を知っていれば簡単に回避できます。
出会い系にいる美人局の特徴

事件に巻き込まれないためにも、出会い系にいる美人局の特徴を知っておきましょう。
まずは「美人局かも」と頭の片隅に入れて警戒をするようにしてください。
ただし、ここで解説する特徴に当てはまったからといって、100%美人局ともかぎりません。
必要以上にリスクを恐れると、普通の女性と出会えるチャンスも逃してしまいます。
何か違和感を感じればすぐに逃げたり、対応できるようにしておきましょう。
特徴① ホテルまでの話が早い
一番わかりやすく、高い確率で見分けがつく特徴がこの「話の早い女性」です。
メッセージのやり取りからそこまで時間が経っていないのにも関わらず積極的に会おうとしたり、ホテルに誘ってきたりする女性はかなり怪しいです。

素人女性の場合、普通は以下のようなステップを踏みます。
- メッセージのやりとり
- LINE交換
- 通話する
- 遊びに行く
- 飲みに行く
これらを全て飛ばしていきなり「ホテルへ行きたい」という素人女性はいないです。
よほどそういった欲求の強い女性(メンへラ気質など)か、男性側が相当なイケメンでもないかぎりありえません。
そもそも、女性からホテルに誘ってくる場合は、ほぼ100%業者だと思ってください。
これは美人局に限らず、業者の見分け方としても活用出来ます。
特徴② 既婚者であることを話してくる
「結婚していること」を相手から話してきたら要注意です。


綺麗な女性に目の前でそんなこと言われたら、「そんなの関係ない!」とドラマばりに思ってしまうでしょう。
ですが気を付けてください。

この後「夫」が出てきて美人局被害に遭う可能性があります。
正規の手段で「浮気の慰謝料」を請求しようとしている美人局の手口です。
最近はドラマの影響で人妻と出会い系で…というケースが増えていますが、既婚者と関係を持った場合は当然慰謝料を支払う必要があります。
恐喝や傷害といった犯罪リスクを負わずに合法的に金銭を要求できるため、最近増えてきている手口です。
慰謝料を要求するためには、被害者側が「既婚者だと知っていた」ことが必要になります。
そのため、あらかじめ先に「既婚者だということをばらす」のです。
出会い系内では交際ステータスを隠したり偽ったりしておき、いざ会ったら「既婚者でした」と言う女性は危険だと覚えておいてください。
もし既婚者と分かったら分かった時点で関係を持つのはやめましょう。
もちろん単なる雑談の可能性もありますし、本当に寂しい既婚者の可能性だってあります。
ですが「リスクの高い女性」であることは間違いありません。
特徴③ デート中スマホをいじったり電話したりしている
出会って、飲んでるときやホテルに向かう時などに「スマホを操作している」女性も要注意です。
さらに言えば、これからホテルに向かうタイミングで、スマホを操作している場合は特に危険です。
初めての男性とホテルに行くとき、普通の女性なら緊張でそれどころではないはずですよね。
にもかかわらずスマホを操作しているということは、美人局の男性に連絡を送っているのかもしれません。
ホテルの情報を美人局の男に伝え、ホテルに着いた時点で因縁をつける。
こういう流れです。
もちろんこれも単なるスマホ依存の女性の可能性があります。
でも、ホテル行くにもかかわらず平然とスマホをいじれる女性もどうかと思います。
風俗嬢か美人局か、もしくはよほど男性とホテルに行き慣れている女性です。
どちらにしても警戒しておくべきですね。
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出会い系での美人局の手口

それでは実際に美人局の手口を見ていきましょう。
手口を理解することで、美人局の被害に遭いそうになった時に「勘」が働くようになります。
手口① 待ち合わせ場所に男性がいて脅される
ごく一般的な、昔からあるテンプレ手口の美人局です。



こういった理由で男性を誘い出し、待ち合わせ場所にきたらそれに合わせて美人局男性がやってきて因縁をつけるパターンです。


複数人いたり、刃物等で脅してくるケースもあります。
ひどいのになると女性すらいません。
出会い系で女性に成りすまして男性を呼び出し、待ち合わせ場所に来た男性を数人でボコボコにして財布を奪う。そんな荒っぽい手口もあります。
手口② 既婚男性や有名企業・公務員を狙った脅迫
既婚男性や有名企業、公務員と言った社会的立場のある男性の場合、美人局女性とホテルに入ったところを写真に撮られ、後日脅迫されるパターンです。

浮気がばれることを恐れてお金を支払うケースが多いです。
しかもこのパターンの場合、写真があるかぎり何度でも要求されます。
出会う前に既婚者であることや、どういった仕事をしているなどと言った個人情報につながる話はやめましょう。
手口③ 既婚者による慰謝料請求
先ほど特徴②「他の男の話をする」で話した手口です。
まず最初、ホテルに行く前に女性が自分が既婚者であることをばらします。
エッチが終わって帰った後日、相手の旦那を名乗る男性から「訴える」という連絡が来ます。
裁判を起こして堂々とお金を請求する手口です。
この手口の特徴は以下の通りです。
- 既婚者であることを先にばらす
- ホテルに誘う(お店や公園などでは不貞行為にならないため)
- 弁護士を通じて堂々と金銭を要求する(法律上は支払う義務がある)
厄介なのが、ほかの美人局と違って「正規の手順で正統な金銭を要求している」点です。
確かに相手は金銭の要求が目的ですが、既婚者とエッチした(もしくはホテルに入った)時点で法律上では相手に完全に分があります。
話の流れによっては金銭を払うしかないでしょう。
回避するためには既婚者とわかった時点で手を引くのが一番です。
なお、この手口は被害者側が既婚者だと知っていないと成立しません。
そのため最初にばらしてくるんです。
後から既婚者だと知った場合は「知らなかった」という主張をすることができます。
手口④ 未成年淫行
日本では18歳未満の女の子との援交やみだらな行為が法律で固く禁じられています。
法律に違反しているというのを理由に恐喝してくるのも、美人局の手口の一つです。
18歳未満だと知りつつ、もしくは知らなかったとしてもホテルに行ったら、男が出てきます。


こういう流れで要求されます。
以下のパパ活狩りは完全にその流れで行われており、未成年に手を出したことを理由に、現金を脅し取ろうとしました。
新潟県警新潟署は16日、胎内市の会社員少年(16)と新潟市中央区の男子高校生(17)を恐喝未遂の疑いで逮捕した。発表によると、2人は今月上旬、新潟市のJR新潟駅周辺で車を駐車した40歳代男性に「未成年に手を出したよな」などと言って現金を脅し取ろうとした疑い。
男性がすぐに交番へ被害を届け出て発覚した。同署は、少年らが15歳の少女にSNSで男性を誘わせたとみている。調べに対し、2人は「パパ活狩りをしようとした」という内容の供述をしているという。
読売新聞オンライン
手口③で紹介した既婚者パターンと似ていますが、こちらの厄介な点は「18歳未満と知らなくても罪に問われる可能性がある」点です。
実年齢が18歳未満であれば、法律違反として罪に問われる可能性はあります。
ただ、基本的にこのケースの場合、美人局側が訴えることはほとんどありません。
相手も警察にバレてしまえば厄介なことになるため、恐喝してお金を奪ったら、法的手段を取ることは少ないです。
しかし危険を避けるためにも、18歳未満の疑いがある子とは、出来るだけ会わない方が良いでしょう。
18歳未満の見分け方については、こちらの記事を参考にしてみてください。
美人局に遭ってしまった場合の対処法

できれば美人局に遭わないのが一番ですが、もし万が一美人局に遭ってしまったらどうしたらいいでしょうか。
それぞれの対処法を解説します。
ホテルに入る前に女性が美人局だと気づいた場合
先述した特徴などから美人局女性と気づいた場合。
この場合はホテルや女性の指定した場所に行かず、急用ができたふりして適当な所で女性を降ろしてください。
既婚者美人局の場合、ホテルの駐車場にも入ってはいけません。
ホテルに入った写真そのものが不貞行為の証拠になります。
とにかく人通りのある所に行き、降ろして逃げるのが一番です。
ホテルに入った後にホテルの外に男がいて外に出れない場合
ホテルに入った後に美人局と気づいた場合です。
外に男がいる、もしくはいるだろうと思わるか、

といった話が女性から出た場合も含みます。
この場合、相手はこの場で恐喝する気満々ですから、もう余計なことをせず、その場で警察を呼んでください。
美人局側が焦って手を引く場合もあります。
もし結果的にいたずら通報になってしまっても、この場合は仕方がありません。
お金を取られたり、けがをしたりすることを考えれば、警察に怒られる程度で済むなら安いものです。
とにかくまずは警察です。
相手が何人いるかもわかりませんし、刃物で脅してくる可能性もあります。
絶対に自分で何とかしようとしないでください。
美人局の男と直接会ってしまった場合
遭遇して実際に恐喝されてしまった場合。
この場合はまずは相手の要求に素直に従いましょう。
お金を要求されたら財布に入っているお金を全額渡す。
キャッシュカードの暗証番号やクレジットの情報もすべて渡してください。
下手にケチったり抵抗してはいけません。
逆上したり、興奮して「恐喝・脅迫」が「傷害・強盗・殺人」にエスカレートする可能性があります。
その場はすべて男の要求を受け入れて、とにかくけがをしないことです。
解放されたらすぐに警察に行きましょう。
クレジットやキャッシュカードは銀行や会社に連絡して、即時停止させることで被害拡大を防ぐことができます。
美人局の男に身ぐるみ剥がされ身分証を取られた場合
この場合もまずは相手を刺激しないよう、要求を全て聞きます。
無事に窮地を脱したらすぐに警察に行きましょう。
後日美人局男性から自宅や携帯に連絡があるかもしれません。
その場合も警察に指示を仰ぐようにしてください。
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美人局に関するよくある質問

ここからは、美人局に関するよくある質問をご紹介します。
美人局とのセックスは罪に問われる?

美人局をおこなった側に関係する罪状には、「恐喝罪」や「詐欺罪」などが考えられます。
相手に嘘をついてだまし、脅して金銭を奪う行為は犯罪です。
逆に被害に合った側も、罪に問われる場合があります。
それは相手の女性が18歳未満かつ、事前にそのことを知っていたのに性行為をした場合です。
相手の女性が18歳未満だった場合、セックスした男性は「児童売春防止法」によって取り締まられます。
美人局グループは、この法律を盾にして相手の男性を脅しているのです。
ただし、相手が18歳未満だと知らず、故意に犯罪を犯したのではなければ罪には問われません。
出会い系で相手と連絡をする際には、美人局かどうか疑うとともに、必ず年齢確認をおこないましょう。
美人局と不倫の違いは?

美人局は婚姻関係を装っている場合があります。
実際に婚姻関係だとしても、不倫を夫も承認しており貞操権を侵害したことにはならないため、不倫扱いにはなりません。
不倫とは、婚姻関係にある人と性的な関係に至ることです。
もし美人局をしてきた女性に夫がいた場合、その行為は不倫になる可能性があります。
しかし、美人局をするグループは夫婦を装っているだけで、実際には婚姻関係にない場合も多いです。
また、仮に本当の夫婦美人局グループでも、相手が既婚者と知らない状態だったなら不倫の慰謝料を求められる可能性は低くなります。
不倫の慰謝料は相手との関係性などが重要になるため、もし不倫で訴えると脅された場合は、弁護士や警察に相談するようにしましょう。
美人局が多いサイトの特徴は?

男性無料や年齢確認をしていないなど、悪質な出会い系サイトに当てはまるサイトは美人局被害に合いやすいです。
美人局が多いサイトは、それだけ危険な環境のサイトと言えます。
たとえば、基本的に出会い系サイトの場合、男性有料・女性無料のサービスが基本です。
それなのに男性完全無料を謳っているサイトは、高額な利用料金の別サイトへの誘導を目的にしている場合があります。
また、出会い系サイトの運営には、会員の年齢確認が必須。
しかし、悪質な出会い系サイトの場合、年齢確認をしておらずサクラ・業者ばかりが利用しています。
そういった危険なサイトを使用してしまうと、美人局のような犯罪行為に巻き込まれる恐れもあるので注意しましょう。
危険な出会い系サイトの特徴は、こちらの記事を参考にしてみてください。
まとめ

出会い系では男性からお金を恐喝しようとする美人局がまだ存在します。
美人局に遭ってしまうと。金銭的な被害はもちろん、身体に危害が及ぶ可能性もあります。
出会い系で話の早い女性、挙動の怪しい女性だった場合はこの美人局を疑って慎重に行動しましょう。
自分だけ大丈夫なんてそう思い込まず、「美人局の可能性」も考えて慎重に行動しましょう。