これは実話である。
それも、私自身の身に起きた出来事だ。
出会い系サイトを利用する既婚男性がもっとも出会いたくない者、出会ってはならない者、それは妻であろう。
出会い系サイトを使っていることが妻にバレるパターンは、主に2つある。
①妻も同様にサイトで遊んでいて、偶然男女として出くわした(互いに知らない)。
②夫の浮気を疑う妻がサイトを調査して会員登録し、他人のふりをして接触してきた(妻だけが相手が夫だと認識している)。
私の場合は…最悪のパターンだった。
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私が妻と出会った経緯
今年の春、私はとある出会い系サイトに登録した。
ハンネは「黒田」である。
「飲み友達が欲しくて登録しました。仕事帰りの軽い一杯にお付き合いいただける、日本酒好きの方歓迎します。なお、当方既婚につきカラダのお付き合いは望んでいません。Hな香りのするメールには返事しませんのでご了承ください」
このような趣旨のことをプロフに書いた。
これは本音だが、同時に業者対策も兼ねている。
業者(援助交際や割り切りなど)は基本的にプロフィールを読まずに定型文を送ってくるため、逆援やセフレ募集や人妻乱交サークルなど、そういうメールは片っ端から削除していった。
「出会い系なのにセックスしたくないなんて、本当?」
こんなメールも何通か貰ったが、「そうです」と答えると「目的が合わないので…」と去って行った。
登録して3日後のことである。
「私はメル友募集で、会うつもりは全然ないんですが、それでも話し相手になってくれますか?」
同年代の女性からメッセージが届いた。
飲み友はすぐには見つかりそうになかったし、2、3通やり取りして普通の女性だと思ったので、メルアドを交換する事にした。
こちらから送ろうと思っていたら、相手からメルアドが送られてきた。
ニックネーム+4桁の番号のgmailアドレスである。
かなり本物っぽい。
少なくとも、業者の偽造アカウントのパターンではなかったので、直メを送ることにした。
そうして得た彼女の情報は、
●名前は「梨絵」。
●既婚、子供が2人いる。
●子供を預けている保育園が我が家と同じ。
●夫が出会い系をやめてくれないので悩んでいる。
●「友達が欲しいだけでHする気はない」というのが夫の言い分だが、一体何を考えているのか分からない。
●もう、ただの同居人と割り切るしかないと思っている。
悩み相談だろうか?
だが驚くほど、状況が我が家に酷似している。
子供の人数と、通わせているスイミングスクールが違うくらいだ。
妻の知り合いの可能性もあるので、直接会わないほうが良いと考えた。
冗談のつもりで、「日曜日の昼過ぎに、喫茶店かファミレスでお茶でもいかがですか?」と誘ってみたが、
「初めにメル友だって言いましたよね?」
と拒否され、逆にホッと胸を撫で下ろした。
ある日梨絵が、夕方に子供を田舎に帰すので、その後で会わないかと言ってきた。
梨絵から誘ってくるとは思わなかったが、私は快くOKした。
そして当日の朝。
「接待があるから帰宅は遅くなるよ」
そう言って家を出ようとすると、
「どうだかね」
と玄関先へ見送りにきた妻が言った。
…明らかに疑っている。
会社へ着くと、コスト削減のために接待は中止となっていた。
夜の予定が丸空きになったが、すぐに妻にメールした。
「接待中止。早く帰るよ」
梨絵からの誘いはその1時間後だった。
どういう風の吹き回しだろう?
「どうしますか?」
梨絵が尋ねる。
しかし私は…
「やめときます。妻には帰ると連絡したばかりだし、私が妙な行動を取れば、たとえお茶しただけでも疑いを深めるだけです」
「そうですか…わかりました」
梨絵とのメールは、それが最後だった。
家に帰ると、妻が玄関先で待ち構えていた。
「どこかへ寄ってくるのかと思ってたわ」
妻は私と話をしたくて、私の帰りを寝ずに待っている。
私も話していて楽しいので、基本的に真っ直ぐ家に帰る。
ただ、アルコールが入るとすぐに寝てしまうという弱点があるため、妻は私が酒を飲むことについて苦々しく思っている。
「飲んでくる」と言うと、露骨に顔をしかめる妻。
私はそれがイヤで、“帰宅メール”を打つタイミングを遅らせては、密かに寄り道する時間を作り続けていた。
妻はその事に気づいていて、更にそれを浮気の前兆と危険視していたのだ。
「言った通り真っ直ぐ帰ってきたよ。ただいま」
「…お帰り。疑うの、もう疲れちゃった」
妻は頭を私の肩に預けながら呟いた。
「疑うって、僕が浮気してるってことをかい?」
「うん。だって貴方、出会い系ちっともやめてくれないんだもの」
実は、出会い系サイトを利用するのは今回が初めてではない。
妻に目的を伝えた上で使っていて、成果がちっとも上がらないため、「止める」と一度宣言したのにも関わらず、陰でコッソリ色々なサイトを試していたのだ。
出会い系には習慣性がある…これホント。
「で、実際僕は浮気なんかしてたかい?貴女が誘ったって断ったでしょ?」
首を振った後、妻は息を呑んだ。
「…梨絵があたしだと気づいてたの?」
「いつから気付いていたの?」
私の行動が妻に筒抜けだったあまり、逆に私が妻の動きを察知していたとは夢にも思わなかったようだ。
…まぁ、それが普通だろう。
「疑いを持ったのは、送ってきたメアドを見たときだな」
もっとも、確証があったわけではない。
だが、相手が妻だろうと赤の他人だろうと、態度を変えるつもりはなかった。
Hな話題には一切触れず、ひたすら悩み相談を受けた。
妻の事を時々話題にしたが、陰口や愚痴はこぼさず、どちらかというと褒めることが多かった。
「旦那の言葉を信じられない」と言う“梨絵”に、「行動を見ていれば分かる」と伝えていた。
私の行動を見ていて、妻はどう感じたのだろうか?
疑うのがバカバカしくなってくれたら最高なんだが。
「心のどこかで、いつか貴方は去ってしまうんじゃないかと…不安でしょうがなかったの」
妻は言った。
そう思わせた私にも責任はあるけれど。
「貴女はもっと自信を持って良いんだよ。貴女が思っている以上に、僕は貴女の事を好きなんだから」
「…ごめんなさい」
その晩は、妻と激しく愛し合った。
妻の持つ罪悪感をすべて拭い去るように、全身に舌を這わせ、キスをした。
『何日振りかな』と振り返ってみたけれど、そんなに前ではなかった。
梨絵のメアドをゲットした日にヤっていたから。
お互いに、何かしらの手応えを掴んだ日でノっていたのだろう。
まとめ

後日、妻はママ友の飲み会で
「ちょっと聞いてよー!うちの旦那、隠れて出会い系してたのよ」
と暴露したらしい。
ママ友の反応は、
「殿、御乱心!?」
だったそうだ。
こうしてこの事件は収束し、笑い話として残り続けた。